02.11.20, ドゥシャンベ
ハイレベルパネルのメンバーの皆様、
参加者の皆様!
ご来場の皆様、
まず最初に、今日の会議を準備してくださった世界気象機関に感謝したいと思う。
気候変動は主に水資源を通じて私たちの生活や経済に影響を与えるため、水と気候は切っても切れない関係にあることはご存知の通りである。
我が国の氷河が急速に溶ける。現在、タジキスタンにある14,000の氷河のうち、1,000以上の氷河が完全に溶けている。
過去数十年の間に、中央アジア地域の水資源の60%以上を占めるわが国の氷河の総量は、ほぼ3分の1に減少した。
ハイレベルパネルの第1回会合では、タジキスタンをはじめとする世界各地の氷河の融解の例を紹介した。
このままでは悲惨な結果になることから、私たちは以前、2025年を「氷河を守る国際年」とし、特定の日を「世界氷河保護デー」とすることを提案した。私は以前、「氷河保護のための国際基金」の設立を提唱したことがある。
タジキスタン共和国では、これらの取り組みを様々なレベルで積極的に推進しており、「水と気候の連合」でも支援していきたいと考えている。
ご来場の皆様、
2018年、私たちは共に、「国際行動の10年『持続可能な開発のための水、2018-2028』」に関する国際会議を通じて、ドゥシャンベ・ウォーター・プロセスを進めるための強固で幅広い基盤を築きた。
イベント期間中、参加者は持続可能な開発への道における水問題の様々な側面について活発に議論した。
来年は、ドゥシャンベ・ウォーター・プロセスの枠組みの中で、国連やパートナー国の協力を得て、次回の「水の10年」国際会議を開催する予定である。
今回は、水と気候のつながりという最重要課題も取り上げられる。
ドゥシャンベ会議は、タジキスタンとオランダが共同議長を務める「国連2023年水に関する中期検討会議」の準備プロセスの主要な核となるものである。
タジキスタンは、水と気候の関連性が国連会議の議題として明確に取り上げられるよう、あらゆる努力をしていく。
参加者の皆様!
ここ数十年、私たちの地域では気候サイクルに大きな変化が見られるようになってきた。
冬は寒くて長くなり、夏は暑くて乾燥している。
このような状況の中、現在、この地域では電力や水資源の需要が大幅に増加している。
また、水循環が変化しているため、この地域の河川流量が量的にも時間的にも変化している。
その一方で、この地域の既存の能力では、発電と水の調節の両面で、人口と経済の増大するニーズを満たすことができない。
昨年の夏には、タジキスタンが近隣諸国への電力輸出を一時的に停止せざるを得ない状況に陥った。
一方で、この地域の国々は、灌漑シーズンの最盛期に水不足に直面した。
今年の冬は早くて寒くて長かったので、新たな課題が出てきた。
また、今年の深刻な干ばつにより、地域の一部の国では家畜の大量死や作物の損失が発生している。
そのため、私たちは「アラル海救済のための国際基金」の議長を務めるにあたり、気候変動の影響を最重要課題としている。
この観点から、私たちは、気候変動への対策とその影響に対処するために、より強力で緊急性の高い行動をとるよう、地域の国々や国際社会に働きかける努力を続けていきたいと考えている。
ご来場の皆様、
私たちは、今日の環境において、現在の問題を解決し、グリーン経済を発展させ、持続可能な開発を行うための健全な基盤を築くことができるのは、非ユビキタス型のアプローチであると確信している。
私たちは、このプロセスへのコミットメントを再確認し、水と気候の問題に対する統合的なアプローチが優先されるよう、さらなる努力をする。
私たちのハイレベルパネルが、さらなる行動と適切な措置を求める国際社会、特に政治指導者の努力をさらに強化するために、このプロセスに価値ある貢献をすることを確信している。
皆さんの成功と幸運を祈っている!
ご静聴どうもありがとうございます!